相続放棄と空き家に関するQ&A
- Q相続放棄をした場合、遺産である空き家はどうなりますか?
- Q次の順位の相続人がいない場合は、どうなりますか?
- Q相続放棄をすれば、自動的に空き家の所有権が国に移りますか?
- Qとりあえず、相続放棄をすれば、空き家はそのままにして問題ないですか?
- Q空き家の固定資産税の支払いはどうなりますか?
相続放棄と空き家に関するQ&A
Q相続放棄をした場合、遺産である空き家はどうなりますか?
A
次の順位の相続人に、所有権が移ります。
相続放棄をすると、その方は最初から相続人ではなかったことになります。
よって、相続放棄をして、次の順位の相続人がいる場合は、その相続人に空き家の所有権も移ります。
相続人の順位は、1位が子や孫、2位が両親や祖父母、3位が兄弟姉妹や甥姪です。
Q次の順位の相続人がいない場合は、どうなりますか?
A
最終的には、空き家は国の所有物になります。
相続人が全員相続放棄をすれば、遺産は、最終的には国が取得します。
空き家についても同様に、最終的には国が取得します。
Q相続放棄をすれば、自動的に空き家の所有権が国に移りますか?
A
特別な手続きを行わないと、空き家の所有権が国に移ることはありません。
遺産を国の物にするためには、相続財産管理人の選任を家庭裁判所に申し立てる必要があります。
相続財産管理人は、遺産を整理して、遺産の最終的な帰属を決める役割を担っています。
ただ、相続財産管理人の選任を申し立てる場合、裁判所に数十万円程度のお金を納める必要があることが多いため、注意が必要です。
Qとりあえず、相続放棄をすれば、空き家はそのままにして問題ないですか?
A
空き家を放置しておくと、法的な責任を負う可能性があります。
相続放棄をしても、全ての責任を免れるわけではありません。
相続放棄をした方は、空き家を管理する義務は負い続けます。
たとえば、空き家が倒壊して、隣家に被害が及んだり、通行中の方がケガをしたような場合は、損害賠償責任を負う可能性があります。
定期的に空き家のメンテナンスをしたり、場合によっては、倒壊を防ぐための工事などが必要です。